九州ツーリング PART4

〜目指せ開聞岳の巻〜 訪問日:2006年3月2日〜9日  掲載日3月26日

曽木の滝  
晴れたので北上を開始。今日は阿蘇に向かう予定。

途中、曽木の滝に寄ってみた。

東洋のナイアガラと呼ばれているらしい。規模はナイアガラの数十分の一だと思うが、結構迫力あり(前日雨だったからかもしれない)。駐車場(無料)も広く、周囲も広大な公園として整備されていて、のんびり楽しく散策することが出来る。結構お勧めかも。
滝の下流には発電所の跡がある。マニアの間では割と有名な存在らしい。せっかくなので訪れてみたが、
水面から僅かに顔を出すのみ。渇水期でないとその姿は見れないようだ。
発電所の周囲は広大な公園になっていた。廃墟を題材に公園を整備するとは。ちょっとビックリである。


見ての通り、椎葉村近辺の国道は狭路ばかりだが、一方で高規格の林道建設は着々と進んでいる。
先ほど、宮崎〜西都〜南郷〜椎葉〜五ヶ瀬〜高千穂を結ぶひむか神話街道も開通した(まだ工事区間多いが)

秘境、椎葉村へ  
R267、人吉のフルーティーロード、R388と乗り継いで椎葉村へと向かった。

椎葉村は九州最深部の秘境であり、3月にバイクで訪れるのは非常識かとも思ったのだが、春の暖かさが椎葉へと向かわせたのだ。前回と同じルートだとつまらないしネ。

R388を進む。交通量も少なく快適なツーリングが続く。チェーン規制の看板も出ていたが、実際には雪は無し。

これなら3時頃には阿蘇にたどり着けるかもしれない。最初はそう思っていたのだが、どうも様子がおかしい。対向車が来ないのだ。

ガーン。しばらく進むと、道はこんな細くなってしまった。ツーリングマップルには快走路のような記述があり、R388は人吉〜日向を結ぶ幹線国道だと思い込んでいたため大ショック。時間がかかる道をひたすら走ることとなった。
景色が美しいのがせめてもの救い。R265で更に山奥へと押し入る。265が狭路であることはマップルに記載されていたが、
やっぱり酷道だった。ところどころ舗装が流れてしまった狭く荒れた道をトコトコと走る。
もう永遠に続くかと思われるほど屈曲を繰り返し、やっとのことで椎葉の集落に達した。意外にも村の中心部には、大きくて立派な建物が揃っていた。学校も大きく、人口も少なくないようだ。ホッと一息。
この先のR265は大規模トンネルと爽快ワインディングロードの組み合わせ。阿蘇まで快走出来るハズだったのだが・・・。

ガビーン!目の前に現れたのは通行止めの看板だった。しかも、迂回路なし。俺にどうしろと・・・。

参考リンク ひむか神話街道

仕方なくR327で日向方面へ向かうことにした。しかし、これがまた細い道だった。
R327は村の基幹道路であり、路線バスも通る道なのだが、こんなに狭い道だとは・・・。
いくらバイクとはいえ、ここまで細いとペースが上がらない。距離が稼げず、時間だけが過ぎていく。つ、疲れたー。
大規模林道  
夕刻が近づき、このままでは阿蘇に着けないと焦り始めた頃、ひょんなことから「大規模林道経由六峰街道」の看板を見つけた。ツーリングマップルには載っていない道だが、散々狭い道を走って来ただけに、大規模という文字が気になる。
入ってみると・・・
キター、幅広2車線の凄い良道キター!
そして、やっぱりキター!
「緑資源機構」の看板キター。全国の人家も無い山峡の地に大規模林道を作り続ける張本人。これは期待出来るに違いない・・・って素直に喜んでいいのか・・・?国民として・・・。

参考勝手リンク 林道評論センターさん(個人サイト)

急斜面を駆け上がり、グングン高度を上げていく。快走出来ることは間違いない。
通行量は皆無。果たして、この道どこに続いているのだろう?

道端に看板を見つけた。諸塚山スカイライン全長55km!?しかも一周して戻ってくるらしい。いやあの戻ってこられてもすっごく困るのだが・・・

この道、一体何の意味があるんだ???

途中、展望台があったので、寄ってみた。素晴らしい景色。

ちなみに、国道はこの山谷の谷底を通っている。この林道が、いかに高い所まで登ってきたか判っていただけるだろう。

稜線に到達しても、道はまだ続いていた。まさに九州の屋根を行く道だ。

何故こんな立派な道があるのだろう?地域の生命線とも言える国道327号線が、乗用車同士のすれ違いも困難な狭路なのに・・・。快走すれど疑問は深まるばかり。

林道に入って30分ほど経過、目の前に工事現場が出現した。この期に及んで道を作りつづけている事実に頭がクラクラ。とりあえずUターン。
Uターンしてすぐ、六峰街道へエスケープする事が出来た。1.5車線で路面は荒れているが、まあ許容範囲。夏ならそれなりに快適なツーリングルートかも。
次に目指さなければいけないのは日之影というところ。おっ、看板があった。この道を進めばいいのか・・・。
・・・ダートやんけ。稜線から見渡しても人家さえ見えない山奥に居るのだ。こんな道を進んだら確実に日が暮れてしまう。
途方に暮れてウロウロしていると、新たな看板が目に入った。「日之影」とある。新しい道が出来ているらしい。どうやら先程の道は旧道だったようだ。古い看板は撤去してくれー。
こちらの道は、比較的最近作られたと思われる、ちゃんとした道だった。たまに舗装が流され、ダートとなっているのは前年の豪雨の影響だろう。急いで山を下る。
豪雨災害のつめ跡  
何とか暗くなる前に日之影集落まで降りてこれた。

ふと前方を見ると、赤い鉄橋の上に材木が載っかっている。

それは、2005年の豪雨災害で壊滅的な被害を受けた高千穂鉄道の姿であった。残念ながら復旧不能で、経営断念になってしまったようだ。
それにしても、線路がここまで破壊されるとは・・・。ショッキングな光景だ。

なんとなく見つけた高千穂鉄道ファンのHP。擬人化イラストがカワイイ。

高森町にて  
高千穂峡を訪ねたかったのだが、日没で断念。日が暮れると気温は急激に下がってしまい、凍えながら走る。阿蘇近くの高森で寒さに耐え切れなくなり、休暇村の日帰り温泉に飛び込む。
鍋平キャンプ村でテント泊することにした。駐車場で1台のバンデットを発見。しめしめ先客がいるぞ心強い。ちょっとうるさくするが勘弁してね。

温泉の効力が切れる前にテント設営し、シュラフに潜り込むことが出来た。走っている時はもう凍死しちゃうかと思っていただけにホッ。写真は翌朝の様子である。

PART5

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