九州ツーリング PART5

〜目指せ開聞岳の巻〜 訪問日:2006年3月2日〜9日  掲載日3月26日

   
早朝、キャンプ場を発って阿蘇の外周を周る。
あ、写真間違えた。こっちだ。
やまなみハイウェイへと進む。一部では山焼きが終わっていて真っ黒。
やっぱり、阿蘇はいい。

ただ、緑の季節の方が比較にならないほど良いのは確か。草原が緑に包まれるのは4月下旬〜5月初め。出来れば緑の季節に訪れたい。

長湯温泉  
長湯温泉にやって来た。日本一の炭酸泉として知られる温泉だ。シンボル的存在の「かに湯」に入ろうかと思ったのだが・・自分には無理だった(^^;)。

温泉街のど真ん中で、下手すると数十人から裸を見られちゃう。

そこで、かに湯の対岸にある町営「長生湯」に入浴してみることにした。建物はモダンなもの。料金は200円で、コインを入れて入るようになっている。
駐車場は4台分程しかないが、20メートルほど離れた対岸に町営「天満湯」があるので、車で来た場合はそちらに車を止めればいいだろう。
日本一の炭酸泉に入る。クウーッ、いい感じ!

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割と有名なラムネ温泉。こちらは低温泉が特徴。駐車場があるので、車の人には都合がいいだろう。
長湯温泉を少し注意して巡ると、町営・市営を問わず共同湯が沢山あることに気づく。

写真はある民営の共同湯である。料金は150円だったかな。お湯はメチャ良くて至福の時を過ごせた。鄙びすぎていて人を選ぶと思うので、あえて紹介はしないけど。共同湯ファンにとっては天国のようなところだろう。

くじゅう山の周辺には、湯布院や黒川などの超有名温泉がある。それらに比べると、長湯は地味な存在だ。町の様子は、一見ただの田園集落で、看板を見ずに町を車で通り過ぎたら、そこが温泉地だと判らないかもしれない。ところが、人口2000人ほどの直入町を訪れる観光客は年間60万人を越えるという。それだけの観光客を受け入れながらも、素朴さを維持しているのが、長湯の良さなのだろう。

ちなみに、近くにあるSPA直入は温泉ではなく、カワサキ大分工場併設のサーキットだったりする。ちょっと紛らわしい(まあ、洒落でネーミングしたのだろう)

大分県民の森「平成森林公園」  
広域農道を走って、平成パークラインに向かった。妙に道路が綺麗。しかも車が通らない。この先何があるのか?
パークラインの入口に到着。最初に目にしたのは「平成森林公園」につくられた「大分香りの森博物館」の跡だった。

宮殿風の豪華かつ壮大な建物だが、客足は絶えて久しい。典型的なバブルの跡である。とにかく、その豪華絢爛さには驚く。

周囲には見渡す限り造成整備された、広大な県民の森「平成森林公園」が広がっていた。

この森の本来の植生は広葉樹だと思うが、香りの森だけに植えられているのはラベンダー、バラ、ハーブの類だろうか?

平成パークラインを走ってみる。

今回は途中で崩落通行止めとなっていたが、パークラインに沿って、香りの森の他にも、日本庭園、英国式庭園、ハーブ園、桜園、芝生広場、ラベンダー園、水の公園、自転車広場、キャンプ場、研修施設etc数々の公園が造成・配置されているらしい。

森林公園というと、まるで自然の森のように聞こえるが、目指したのは森を切り開いたテーマパークだったことがよく判る。

ちなみに、2006年から大分県では森林環境税を導入するそうだ。目的は林業破綻で荒れた人工林の保全費用捻出のようだが。森林公園で好き放題公共事業やったあげく、森林増税とは・・・。大分県民カワイソス

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今回の旅では、九州に入って早々、綾の照葉樹林と出会った。約40年前の照葉樹林の伐採反対から始ったという町の自然生態系保護運動は、町興しとして結実し、綾の名を全国に知らしめると共に、美しい照葉樹林が残された。

一方、九州を去る前に訪れたのは、大分の平成森林公園だった。そこで目にしたのは、大規模な造成、土木工事、レジャー施設、数十億の赤字を出した廃墟。

2つの森の対照的な姿に驚きつつ、森林公園を後にした。

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旅の終わり  
平成パークラインが通行止めだったため、途中で県道にエスケープしたのだが、こちらは見事な狭路だった。集落が続き、周囲には田畑が広がっているのだが。
海沿いに出て佐賀関へと向かう。
そして、行きと同じ国道九四フェリーで九州を後にした。
佐賀関といえば、関鯖関鯵で有名な漁港である。せっかくなので、佐賀関ではないが、臼杵のスーパーで購入した鯖すしを食べることにした。

8貫599円なので関鯖ではないと思うが、ネタは巨大で激ウマであった。

三崎からはメロディーラインを走る。最初は大型トラックの車列の後ろを排ガスを浴びて走っていたが、登坂で追い越して単独行に持ち込む事が出来た。トラックが楯になっているので、のんびり走れど後ろから迫ってくる車も無く、快適クルージング。

ちなみに、反対車線だったが、速度取締りをやっていた。ついついスピードが出がちな道だが、これから訪れる方は注意されたし。

帰りのルートは行きと同じ。7時間ほどかけて高松まで走り、ジャンボフェリーで神戸へ。フェリーの中で3時間熟睡。阪神高速、西名阪、名阪国道と走り、1号、23号、1号線のいつものコース。川崎に着いたのは夕方だった。フェリー2泊、キャンプ場5泊、8日間の旅であった。
お勧めルートは・・・
7泊8日というのは、今までのツーレポの中では最長です。楽しい旅でしたが、旅のインパクトとしては前回の春の九州の旅ほどではないのも確か。まあ、阿蘇、霧島、桜島といったメインディッシュを素通りしてしまってますからね。忘れちゃならないのが大隈半島。人家も少ないですし、景色も独特で、ツーリングに最適なところです。これも前々回の冬の九州の旅で訪問済みでしたので、今回はあえて避けました。

そんな訳で、今回私が辿ったルートは(特に九州に初めて行くという方には)必ずしもお勧めという訳ではありません。2回目3回目のバリエーションルートとして考慮していただければと思います。

☆☆☆

さて、もし九州に初めて行くとしたら、どんなルートがいいかを、少し考えてみたいと思います。

GWや夏のルートとしては、前回の旅のルートがベストだと思います。あれほど快走出来たツーリングは、記憶にないです。ただ、フェリーは新門司ではなく別府着の方がいいかもしれません。もっとも、あくまでグリーンシーズン向けのルートです。11月〜3月に走るのは無理でしょう。

もし晩秋、初冬や早春に訪れるなら(さすがに厳寒期にお勧めは出来ないです)、こんなルートがいいのではないでしょうか。

大阪からフェリーで宮崎→日南海岸→都井岬→大隈半島→佐多岬→桜島→桜島フェリー→指宿スカイライン→開聞岳→積雪凍結がなければ霧島周辺の温泉でまったり(積雪凍結があれば、より南のルート)→綾の照葉大吊橋→宮崎からフェリーで大阪。


日南フェニックスはラインが抜けてます)

地図にプロットしてみました。このルートで、走行距離は700キロ位です。九州内だけで3泊4日くらいになるのではないかと思います。東京からだと高速フル活用して5泊6日。うーん、遠いですね。やっぱりサラリーマンだと、自分の前々回の旅のように、一回で大隈半島回るだけで精一杯とかになっちゃうのかな。

☆☆☆

随分長い旅をしてしまいました。学生時代はもっと長い旅をしたこともありましたが、社会人になると気が急いてしまって、そうもいきませんね。しばらくは短い旅が続くと思います。では、次の旅でお会いしましょう。

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