ツーリングレポート 訪問日:2007.6.12 掲載2007.7.11

高山大山林道で行く有峰の森 PART2

〜本州最深の深い森と、秘境に通じる快走路〜

有峰林道
飛越トンネルを越えると富山県。いよいよ有峰林道有料区間だ。通行可能期間は6月〜11月。今年は積雪が少なかったせいか、5月末位から通行可能だった模様。
バイク400円、乗用車1800円也。通る車は一時間に十台程度だろうか。料金所のおっちゃんも暇そうである。話を聞くと、晴れれば薬師岳が良く見えるそう。
原生色が濃い森の中を、快走。
湖に向かって下っていく。通行料金が高額な為に山菜取りの人も居らず、独占状態。
湖岸の周遊道路は1.5車線だが、比較的見通しが良く走りやすい。時折工事のトラックが道幅一杯でやって来るので注意。
深い緑がスゲエ・・・。

ブナ、ミズナラ、トチノキの巨木が林道沿いにそびえ立つ。バイクに跨ったまま見れる風景としては、恐らく日本一深い森だと思う。

但し、新緑には少し遅かった。新緑は蓼科よりかなり早い様子。多雪地帯なので5月には残雪と新緑のコンボがあるかもしれないが、有峰林道の通行可能は通常6月からなので、見るのは難しそうだ。

今までツーリングしてきて、これほど人里離れた印象を持った場所はない。調べると、有森エリアには鎌倉・室町時代から細々と人が住んでいたようだが、大正9年の電源開発(有峰ダムetc)に伴い離村。以降、このエリアに住む人は居ない。

怪我しても急病になっても、病院まで数時間はかかるだろう。つい運転が慎重になる。

有峰湖が見えてきた。晴れていれば薬師岳を初めとする立山連峰が湖の向こう側に見えるハズなのだが・・・。
有峰ダム展望台にて一休み。近くに自然保護センターなどもある。
有峰ダムから先は、険しい道が続く。
一昨年と比べても、少しずつ改良が進んでいるが、周囲の地形は険しく、狭路もまだ残る。

・・・それにしても、どうやって工事したんだろう?

道路脇に、コンクリートで覆われた歩行者用通路が続くのが珍しい。電力会社の冬季点検用通路だろう。真新しい物もあったので、今も使われているのかもしれない。
富山〜親不知〜白馬
立山方面に向かうと、落差日本一の称名滝(しょうみょうだき:お勧め)が有るが、前回ツーリングで訪問済みなので、今回は寄らずに富山平野に出た。新川広域農道で東へと向かう。

新川広域農道だが、農道といっても、ほぼ地方幹線道路化している。流れはスムーズだが、交差する県道も多く、それなりにトラックも走っていて、楽しい道ではない。事務的に走る。

R8に出て親不知に向かう。途中北陸本線と平行して走る所で速度取り締まりをやっていた。前方に遅い車が居てペースを合わせようと減速中だったため、何とかセーフ。トラックが何台か捕まっていた。

親不知付近は、近年改良が進んで「海沿い崖っぷちの際どい感じ」は薄れているし、トラックだらけだし、バイクで走ると快適な道とは言い難い。車ならお勧めしたいが。

せっかくなので、親不知の海岸へ降りてみることにした。親不知観光ホテル前、親不知コミュニティーロード入口の無料駐車場にバイクを止め、10分ほど歩く。
遊歩道を下っていくと、北陸本線の廃線跡が見えてきた。遊歩道は廃線跡を横切る形となる。
煉瓦作りの立派なトンネル。特に立ち入り禁止になっておらず、反対側の明かりも見えたので、通り抜けは出来そう。時間が無かったので立ち入らなかった。
海岸まで降りてみたが、

・・・うーん、ここを歩くのは無理。親不知子不知と言うだけのことはある。てか道無いじゃん・・・。

北アルプスが日本海に没するところ。ここに街道が開かれ、安心して通れるようになったのは、明治16年のことである。当時の道は、親不知コミュニティロードとして遊歩道化されている。

さらに8号線を進むと、親不知記念広場がある。

親不知記念広場展望台からの夕景。歩いて海岸に降りるのは疲れるので、
景色を見たいだけなら、ここが一番良いと思う。

後は、糸魚川からR148で白馬に南下。日没後は寒くなったので来間温泉を目指すが、休館中の模様。道の駅小谷の温泉も休館日。少し走ってサンテイン小谷に入浴。とても平凡な日帰り温泉。暖まった後、春ジャケの下に中綿入りベストを着込んで出発。下道を走り松本市内を通過、結局、蓼科に戻ったのは深夜11時だった。

★★★

さて、いかがだったでしょうか有峰の道と森。首都圏からだとかなり遠く、普通なら富山で一泊は必要だと思いますが、一度訪れてみることをお勧めします。快走路と深い森に感動する事が出来るでしょう。

今回は新緑のタイミングに合わせようと、出発前から悪天候覚悟だったのですが、次回は天気と休日が合うタイミングを根気よく待ち、立山連峰が見える時に再訪してみたいと思っています。では、次の旅でお会いしましょう。

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