ツーリングレポート

栗駒ツーリング

〜2008年岩手・宮城内陸地震の後の復興した栗駒を訪ねて〜

訪問日:2011年6月20日 掲載日:2011年9月2日

プロローグ

地震で大きな被害を受けたR397はすっかり復活していました

栗駒山塊の深い深い深〜い森

国道342号線で登って行きます。栗駒山頂が見えてきました

山頂直下の須川温泉。毎分5000リットル!?を誇る濃い硫黄泉も健在

岩手・宮城内陸地震で落橋した橋は既にモニュメント化され公園になっていました
並行して既に立派な橋が掛かっていて、復興の強力さに驚きました。

栗原市の世界谷地湿原から眺める栗駒山

湯浜峠から眺める栗駒山。

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「千円高速」最終日となる日曜夕方、当初はスルーしようと思っていたのですが、よく考えると、どこまで行っても料金千円なんて二度と無いでしょう。幸か不幸か長野県の天気予報も数日間雨マーク。雨予報=お客が来ない=宿主にとってはツーリングのチャンス!?
てことで日曜日夕方6時、予約が入らない事を確認した上で梅雨時のパラつく雨の中、出かけることにしました。

今回のツーリングのターゲットは栗駒山麓です。元々このエリアが好きというのもありますし、大きな被害を出した2008年の岩手・宮城内陸地震から約3年を経て、今どのような姿になっているかを確認したかったからというのもあります。

但し心配もありました。先日の東日本大地震で震度7を記録しているのは栗原市(築館)一箇所だけ。2008年の岩手・宮城内陸地震で最大震度6強を記録したのも栗原市(一迫)と奥州市(衣川)の二箇所。

実は、二つの地震の最強震域は両方とも栗原市で共通しているのでした。

栗原市というのは栗駒山の東南斜面に広がる街です。東日本大地震の震度7で果たして大丈夫だったのでしょうか?一応、栗原市は死者行方不明者0と震度7の割に被害は少なかった筈ですが・・・。若干の不安を抱えつつのスタートとなりました。
(世界的にみれば人口7万の街で震度7を記録して死者行方不明者0というのは驚異的でしょう。東日本地震も津波と原発の事故さえ無ければ・・・)

蓼科〜上信越道〜北関東自動車道〜東北道〜水沢(岩手県)
午後5時45分蓼科を出発しました。雨が時折パラつくビーナスラインはがら空き。
この悪天候下では高速も空いてるだろうと思ったのですが・・・
今年出来た佐久南ICから中部縦貫道に入って佐久JCTから上信越道へ。
横川SAから先は吉井ICまで繋がる大渋滞でした。
天気が悪いとはいえ、さすが高速千円最終日です。時間が遅くなれば渋滞も解消するだろうということで暫し休憩することにしました。
1時間ほど渋滞解消を待ちましたが全然解消しません。已むを得ず渋滞の中に突っ込むことにしました。まさか関越と合流する前から動かないとは・・・。
北関東道を経由し、やっとのことで東北道に入りました。時刻は既に21時30分。渋滞のせいで計画の2時間遅れです。ヤバイです到着が遅くなりそう。
仙台より少し北の鶴巣PAに辿り着きました。
東北道の仙台付近は地震の影響で路面の凸凹がかなり酷いと聞いていましたが、凸凹はさほどでなく、100プラス位で走る分には特に不安はありませんでした。
岩手県に入って前沢SAです。東北地方のサービスエリアはリアルタイムの天気情報板があるので助かります。予め気温や天気予報が判れば、防寒対策やレインウェアーの準備がしやすいので、ライダーの安全にも繋がると思います。
北上したおかげで梅雨前線から抜け出せたようです。
長野は雨ですが東北は晴れ。
よし思惑通りです!信州の宿主はこうじゃなくっちゃね!
(ホントかよ・・・?)
水沢IC下車。1時くらいまでに着ければと思っていたのですが、まさかの午前2時過ぎ。遅いよー。まあ終電で帰宅する都会のサラリーマンを思えば大したことないです。
グーグルマップhttp://g.co/maps/twvq
節電で水沢の街中は真っ暗でした。道路標識が読めず道に迷って水沢市街を一周してしまいましたが、午前2時半に何とかネットカフェに到着。
ネッカフェはパチンコ屋やカラオケ屋なども入ってる複合施設の一角にありました。治安が心配だったので防犯カメラに写る位置にバイクを停めました。

(筆者注:こんな深夜に知らない街にバイクで行ってはいけません。このライダーはおかしいと思う)
ネットカフェの席にて。お休みなさいzzzー。

・・・・・

2004年のレポで作った地図を流用させて頂きました。
今回は地図右上の水沢市からR397で栗駒山地へと入って行きます。

岩手県水沢〜R397〜胆沢ダム〜胆沢橋  
翌朝はさすがに寝坊して9時出発となりました。武家屋敷が立ち並ぶ水沢市街を一周した後、R397で栗駒山地へと向かいます。

水沢(旧水沢市、現奥州市水沢)は震度6程度あったはずで、地震発生時は混乱して大変だったと思いますが、今回市内を回ったりコンビニで買い物した限り被害の跡は見当たらず、ほぼ平常な生活に戻っているようでした。普通に観光してOKだと思います。
前方に胆沢(いさわ)ダムが見えてきました。
胆沢ダムは別名小沢ダムとも言われる巨大なロックフィルダムです。ロックフィルダムとしての堤体積は岐阜県の徳山ダムに次ぐ二位という巨大さです。ちなみに上流の石淵ダムはこのダムの完成によって水没してしまいます。
グーグルマップ(新ウインドウで開きます)http://g.co/maps/dh7v

国道脇の展望台から。巨大です。
ダム建設に伴ってこの区間の国道は引き直されていました。ちょっと道が良すぎるほど。
地震の影響か山肌が崩落した箇所があちこちに見られました。
暫く走ると道は昔ながらの素朴なローカル国道に戻り、森の中へと入って行きます。
R397は自分が最も好きな道の一つです。
何もない、だがそれがいい!ってことで
深い深い森の中をひたすら走っていきます。交通量も少ないので、そういう道が好きな人にはお薦めです。

胆沢橋の上からちょっと景色を見渡してみました。
胆沢川の深い渓谷と焼石岳の深い森
岩手・秋田県境はトンネルで超えます。一旦秋田県に入ります。

PART2に続く
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