ツーリングレポート

栗駒ツーリング2011

〜岩手・宮城内陸地震後の栗駒を訪ねる〜

訪問日:2011年6月21日 掲載日:2011年9月7日

R342〜須川温泉〜祭畤大橋
秋田県に入りました。東成瀬に向かって下って行きます。
東成瀬からはR342で再び栗駒山地に登って行きます。R342の秋田側は二車線快走路。

栗駒山頂が見えてきました。
山頂直下の須川温泉にやってきました。
秋田・岩手県の県境にある人気の温泉で、平日にも係わらず沢山の湯治客が居らっしゃいました。
地震の被害はないけど、集客は例年に比べると半分位に減ってしまっているそうです。
須川温泉の湧出量は何と毎分5千リッター!物凄い強酸性の明礬泉です。川となって溢れ出ています。
その川に足を突っ込む形で無料の足湯が出来ていました。なかなかダイナミックな足湯です。
奥にある建物は日帰りの露天風呂(600円)。時間があれば温泉にも入りたかったのですが、前回入浴済みなので先へ進むことにしました。
なお、秋田側の栗駒山荘のホテル内の温泉も非常にいいので、両方お薦めです。

今回のルート
栗駒道路(県道282)、元有料だけあって綺麗なワインディングです。
R342で一関市側に降りてみることにしました。
R342の岩手県側は1.5〜2車線で、この辺りの国道にしては狭い道ですが、昔に比べれば整備が進んで走りやすくなっていました。
(なおこの日はガラ空きでしたが、紅葉シーズンのこのルートは混雑すると思います。一応ご注意ください)
大規模崩落箇所が散見されましたが、ほぼ補修が完了していました。
山肌には岩手・宮城内陸地震の深い爪痕が
国道を走っているとグニャリと曲がった橋が見えました。

落橋した祭畤大橋です。下部がコンクリで補強され、モニュメント化されていました。
並行して新しい大橋も建設済み。綺麗な道が出来ていました。
僅か3年ですが、復旧早いですね。

TVでよく写っていた崩落現場も復旧していました。
水がエメラルド色なのは酸性の温泉水が流れこんでいるからだと思います。東北だと玉川温泉の下流や田沢湖、北海道のオンネトーなんかもこんな色ですよね、
栗駒高原  
ピストンになってしまうので今までスルーしていた県道42号栗駒高原線に登ってみることにしました。この道は初めて通ります。
地震の爪痕が各所にみられ、まだ復旧工事中のところもありましたが、通行には支障ありませんでした。
道幅は1.5〜2車線。震災の影響か閉まっているホテルも多く、交通量は少なめ。
上の方は開けていい感じ。

いわかがみ平の駐車場まで来ました。
開放感があっていいところです。
世界谷地湿原  
せっかく近くまで来たので世界谷地湿原を歩いてみることにしました。
第一湿原まで500メートル。上り坂なので所用15分位になります。
木道が現れました。
木道一周は10分ほど。ニッコウキスゲやレンゲツツジやワタスゲが咲き乱れて凄く綺麗でした。散策している人が数名しかおらず少し勿体無かったです。歩くのが好きな人には是非お薦めの場所です。

世界谷地湿原から栗駒山を眺めます。
市道馬場駒の湯線  
市道と県道を繋いで花山の方に向かうことにしました。市道馬場駒の湯線は地震で崩落していましたが、迂回路が整備されていて通行には支障ありませんでした。
周囲一帯がゴッソリ崩れ落ちています。
谷の反対側に道の続きが見えました。
現地の説明パネルの拡大。道がごっそり流されてしまったことが分かります。
替りの大規模橋梁が建設中でした。
アーチ橋と吊り橋の複合構造でしょうか?
栗駒山の眺めも良さそうですし、地滑りの教訓を伝える場所でもありますし、将来的には整備されて観光名所になるのかもしれません。
R398 花山峠・湯浜峠・小安峡  
県道179、県道180で南下して、花山湖からR398で北上することにしました。

栗駒山を望みつつ快走!

深いブナ林の中を走る東北らしい峠道です。

紅葉シーズン以外は交通量も少なめでいい道です。
R398の子安峡へ降りる区間は薄暗い森の中をウネウネ進む狭路でしたが、今回訪れたらトンネルと大規模橋梁で構成された立派な道に変わっていました。
子安峡を橋の上から眺めます。
渓谷の底に遊歩道があって、吹き出る蒸気を避けながらの散策が出来て楽しいのですが、前回キャンプ泊したときに散策済みなのと、階段の登り降りがしんどいので、今回は上から眺めるだけにしました。
県道310こまち湯ったりロード・泥湯温泉  
県道51、木地山高原経由で県道310に入りました。
「こまち湯ったりロード」という愛称が付いているようです。但し木地山〜泥湯間は狭目で見通しの良くない1.4車線路で、ゆったりした道ではありません。走行は要注意です。道幅がもう少し広ければ快走ルートと言えるのですが、秘湯としてはこれで良いのかもしれません。
泥湯温泉の露天風呂に入ってみることにしました。

白濁した硫黄泉で気持ちよかったです。これはお薦め。
泥湯温泉の無料駐車場。硫化水素臭が凄くて、駐車場に居ると命の危険を感じるほど。
更に県道310を西に向かうと・・・
見慣れない異様な光景が道端に出現しました。

川原毛地獄です。
凶悪そうなガスが噴出していました。吸い込んだら即死かも・・・。10分ほど居たのですが誰も居ず、誰も通らずで、ちょっとドキドキしました。
県道310を更に西へ進みます。バイクの後ろに川原毛地獄が見えます。左側の山間の白煙は地熱発電所でしょう。有名な川原毛大滝(滝壺が温泉)はこの下流にあります。
鳥海山が大きく見えました。次はあの辺りに行ってみたいですね。
かなり高い所から一気にR108に向けて下って行きます。道幅は1.4〜1.5車線といったところ。
R108 仙秋サンライン、鬼首道路  
R108に降りてきました。18時を回ってしまいましたが、まだちょっと頑張ります!(いやいや、帰りの心配をした方がいいのでは・・・)
てことで次のターゲットはR108仙秋サンラインの旧道です。長いこと通行止めになっていて、もう復活は無理だろうと思っていたのですが、WEBで検索すると2009年位に復活したようで、幾つか通行レポが出てきます。もう廃道になるっきゃないと思っていたあの道が通れるとは!
憧れのR108旧道へいざ!
と思ったのですが、「積雪により冬期間通行止め」でした。6月21日ですからさすがに冬期間ではないと思うのですが・・・・・ガックシ。
仕方なく新道である鬼首道路を通ります。トンネルと橋梁で繋ぐ高規格道路です。地形はガン無視ですね。
峠を越えると、あとはいい感じの田舎道が鬼首温泉まで続きます。なお鬼首温泉や鳴子温泉も泉質は凄くいいので、機会があったら是非入ってみてください。
さて、日が暮れてしまいました。そろそろ帰らなければ。
古川の街で食事と買い物をした後、古川ICから東北道に乗りました。あとはひたすら走るだけ。よく走りました。それにしてもVTR250のタフさには驚きます。

栗駒国定公園概略図です。
6月なので回れましたが、日が短い秋だと全部回るのは厳しいかも。
東京からだと2泊3日位の日程が適当ではないでしょうか。

栗駒は奥羽山脈でも蔵王や八幡平に比べると若干地味な存在で、
東京では知名度も低めですが、それだけに素朴な自然がいい感じです。
道は良く整備されていて、観光する分には地震の影響もほぼ解消されています。
皆さんも機会があったら是非訪れてみてください。

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