ミニレポート2 山梨の広域農道とループ橋

〜甲府盆地一周計画?大規模農道にびっくり〜

夜叉神峠からの帰り道、好奇心を出して南アルプス市の知らない道に飛び込んでみたら・・・
凄いループ橋がありました。

名称不明のループ橋
夜叉神峠からの帰り道、南アルプス市の平野にほど近い山中を走っていたのだが・・・。

森を抜けたと思った次の瞬間、

・・・あれ?空中を走っている??

一瞬何が起きたか判りませんでした。正面には富士山。

山道は突然空中に飛び出し、緩やかなループを描いて平坦な甲府盆地に降りていた。ループ橋だったのだ。
下から見上げた図。大規模なループ橋である。東日本最大級の河津ループ橋と比べると落差では小さいが、直径では大きいかもしれない。
山梨県は積極的に広域農道建設を推進している自治体のようだ。大型トラクターの導入や、大型トラックによる輸送ルート改善がその目的らしいが・・・。ループ橋入口の看板には「この先大型車の通行は出来ません」の看板があった。何の為の高規格農道なのか・・・?

それにしても迂回ルートが簡単に出来そうな地形である。

引き返して上に登ってみた。ちょっとした展望台になっている。いや、景色の良さから言えば大した展望台と言えるだろう。けど・・・

展望台から下に雑草に覆われたなだらかな斜面が続いていた・・・。ちょっと斜めに道をつければ簡単に上り下り出来そうである。

 

車は数分に1台しか通らない。果たして何のために作ったのだろうか?
  1. 予算が余った。消化しなければ。
  2. 広域農道の規格に合わせて杓子定規に設計したらこうなった
  3. 観光名所として役立てよう
  4. 柳沢峠R411ループ橋の実験台としてつくってみた。いわば練習台。(でも山梨県内の練習台なら雁坂峠の橋があるか)
  5. 地形的にどうしても必要だった

本当の理由は多分「2」だろうな。「1」だったらかなり悲しい。まあ、下手に深い切り通しやトンネル掘る位ならループ橋にしてしまった方が安上がりという判断なのかもしれないが、でも険しくない地形でループ橋みたのは生まれてはじめてだからなー。本当の所はよくわからない。しかし、たまにしか通らない車1台当たりのコストが凄く高くなるのは間違いない。

トラックだってトラクターだって、多少、いや、かなりの急坂、カーブでも通行は可能だ。コストとの兼ね合いを考えて道路は設計して欲しいが。

遠くからも目立つ巨大建造物。今さら隠しようが無い。

景色は最高にいいのだから、本来なら積極的に宣伝すればいいのだが、これ、必要なの?って言われそうで、恐くて出来なかったり?。

広域農道 ウエスタンライン
さて、先へ進もう。甲府盆地の西の縁をなぞるようにして広域農道は南へ伸びていた。道路は高規格で整備され、豪華絢爛。カーブも緩やか。
山腹を走るので見晴らしが良い。このままずっと走って行けたら良いのにと思わせるほどの良道だった。

農道は増穂町の街中で一旦途切れる。県道に合流し、富士川を渡って市川大門へ。

広域農道 金川曽根線
富士川を渡って真っ直ぐ進むと、今度は甲府盆地の南の裾野を走っていく。平野部から僅かに高い所をひたすら走る。さて、どこまで行けるのだろう。
農道というのは概して気まぐれとも思えるようなルートを辿るのが殆どで、部外者が外れずに辿っていくのは難しいものだ。

ところが、この農道は甲府盆地の縁を正確にトレースしていく。そのつもりで走っていけばコースを外すことは無さそう。

道は途切れる事もなく、ついにR20と合流。場所は一宮御坂ICの近く。勝沼ICからだとR20を走ってきて、ケイヨーD2の有る交差点だ。

甲府盆地のほぼ東の端まで来てしまった。このまま進めば、フルーツラインまで行けちゃいそうだが、とりあえず目的は達した。あとはR20で帰るだけ。

山梨県北部を走るフルーツラインの整備も着々とすすんでいます。そのうち、広域農道で甲府盆地をぐるっと一周出来るようになるかもしれません。

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