ミニレポート

磐越道&あぶくま洞ドライブ

訪問日:2011年12月13日 掲載日:2011年12月17日

プロローグ

12月から東北方面の高速道路が一部ですが無料化されました。
せっかくなので蓼科から川崎の実家への帰り道に使ってみることにしました。
あぶくま洞が1200円→800円に値下げしている(期間未定)とのことなので、
そちらも寄り道してみることに。
蓼科〜R18〜妙高〜上越〜R8R8〜R116〜県道48〜R8
夜9時出発です。ビーナスラインや県道40は当然圧雪路。
高速代が勿体無くて国道18号線で信濃町まで来てしまいました。この辺りは豪雪地帯のイメージがありましたが、まさかの雨。12月は蓼科の方が雪深いのかと、ちょっとビックリ。
道の両側に立っている大雪の際の目安棒?の高さが目を引きます。3.5メートル程あるでしょうか。それだけ雪が積もるってことですよね。
(目安棒(本当の名称は不明)この棒が無いと積雪した時にどこまでが道か分からなくなって除雪出来なくなってしまう)
長野・新潟県境付近の気温は0度。意外にも凍結積雪は無し。あと1ヶ月すれば数メートルの雪に埋もれてしまうのでしょうけど。
4時間ほど走ったところで上越の道の駅で車中泊。高速使うと上越まですぐなんですが、下道だと時間が掛かりますね。
国道8号線を海沿いに北上していきます。日本海側の気候らしく時雨れています。

(時雨:冬の日本海側でどんよりとしてミゾレ混じりの雨や雪が吹き付ける天気。日本海側は正直言って夏のほうがずっと良い)
柏崎のあの橋がまだ落橋していないか気になったので、恋人岬を訪れてみることにしました。
まだあの橋は残っていました。ちなみに写真右端の崖下に地震で埋まった青海川駅があります。かなり揺れたはずなのですが、駅が埋まるほどの地震で、あの鉄筋コンクリートの鉄筋だけで保ってる橋が無事だったのが不思議ですね。
R351〜栃尾〜R290  
R8〜R116〜県道48〜R8と繋いで長岡市内にやってきました。都市に雪山が迫るあたりが、新潟県っぽい感じ。
長岡市から国道351号線で栃尾を目指しました。長い新榎トンネルで山脈をひとつ抜けるとそこは雪国。国道290号線で北上していきます。
久々に走る国道290号線です。昔は狭い県道や町道を無理やり繋げてでっち上げた感じで、トレースするのにやたらと時間が掛かる国道でしたが、十数年ぶりに走ったら改良区間が増えてほぼ快走路になっていました。特筆すべきシーンはありませんが、のんびり走るには良さそうです。小出から村上まで下道を走るなら、R8-新潟市内-R7よりも、R290で山村を繋いで行く方が快適で、昼間なら早いかもしれません。
村松という城下町を抜けて行きます。アーケードが続くあたり、豪雪地帯の新潟らしい光景です。
R49  
新潟市と会津、郡山市を結ぶ国道49号線に入りました。アーチ橋の上に付いている四角錐は雪を積極的に落とすことで氷雪が大きな固まりになって落下→車が潰れるのを防ぐためのアイテムですね。
阿賀野川沿いを淡々と走ります。豪雪地帯だと思ったのに無雪で拍子抜け。

阿賀野川は、尾瀬ヶ原を源流とする只見川、会津西街道に沿って走る阿賀川、猪苗代湖、裏磐梯などの水を集め日本最大級の流量を誇る大河です。緑の季節は素晴らしい景観だと思います。

西会津IC・PA付近から  
磐越道の今回の無料化区間は西会津ICからですが、一つ手前の津川ICから高速に乗りました。
驚いたのが越後〜会津の国境に積雪凍結が全く無かったことです。超豪雪地帯ではありますが、12月上旬だと晴れれば溶けてしまう事が多いようです。
昔、西会津IC付近を走行中に飯豊連邦が素晴らしく綺麗に見えて感激したことがあります。6月中旬位までたっぷり残雪がある巨大山脈ですからね。
そこで西会津PAに寄り道してみることにしました。

天気がイマイチ。でも景色は見渡せるかなと思ったのですが・・・
せっかくベンチなども用意されているのに雑草と雑木が邪魔して全景を見渡せるポイントがありません。
チェーンソーと刈払機があれば5分で飯豊連峰を一望出来るポイントを作れるんですが・・・、薙ぎ払えーと言いたい感じ。
そこで西会津ICを降りてPA背後の丘に通じる県道を登って行くと・・・
何か丁度良さそうな公園がありました。
素晴らしい展望広場の予感!見晴らしが良くて飯豊連峰が一望できそう・・・と思ったのですが・・・
この場所のグーグルマップ
やっぱり木が邪魔すぎ。
何なんだ!この丁度いいところにある木は・・・。
しかし信州人ってアルプスや八ヶ岳の展望を大切にしているせいか、展望台がそこここにあって、素晴らしい眺めを楽しめるのですが、この辺りはそういう感覚が薄いのかもしれません。
代わりに回転雪かき車が展示してありました。動力は何と蒸気機関。ほぼ蒸気機関車と同じ構造で回転翼をまわすようになっています。自力では動けないので、他の蒸気機関車と連結して走っていたそうです。アルトと比べるとその巨大さが際立ちます。
せっかく下道に降りたので、展望を求めて少し高い所まで上がってみることにしました。
あまり良い場所は見つかりませんでした。天気もイマイチ。
でも新緑の頃は凄く綺麗な景色が見られると思います。
新鶴PAから  
一区間だけ下道を走り、会津坂下(ばんげ)ICから再び磐越道に乗って新鶴PAにやってきました。

新鶴PAからは会津盆地越しに飯豊連邦を望む事が出来ました。
磐越道を通るならぜひ寄ってみたいPAだと思います。
磐梯SA  
次の磐梯SA。一気に雪景色になりました。会津若松の標高は200m程度しかありませんが、猪苗代湖は500m程度、磐梯SAが570m程もあります。この辺りは東北道の最高地点よりも高く、気温が低くて雪も多めなので冬は要注意です。
トンネルを抜けると・・・
一気に青空が広がりました。冬の天候は脊梁山脈を境に一変しますね。
磐越道小野IC〜仙台平〜あぶくま洞  
磐越道をいわき方面に向かいます。郡山JCT〜いわきって対面通行のイメージがあったのですが、今は全線片側2車線なんですね。暫く使わないと知識が古くなるなぁと。
前方に阿武隈高地の最高峰、大滝根山が見えてきました。
阿武隈高地というと低い山しかないイメージがありましたが、意外に起伏に富んでいる地形ですね。
小野ICを降りてあぶくま洞を目指します。メジャー観光地なだけにIC出て看板通りに進めばOK。
凄いループの歩道橋を眺めながら登って行きます。
3月の震災の影響で一部路肩が落ちてしまっていました。
まずは遠景が見たくなって、あぶくま洞駐車場を通り過ぎ、仙台平に上って見ることにしました。まずはあぶくま洞〜入水洞の周回路を走ります。1.5車線のまあまあ走り易い山道でした。
仙台平へアプローチするには狭い一車線路を3分ほど走らなければなりません。直角で高低差のあるカーブもありますので、そういうのが避けたい方や、車高が低い車は避けたほうが無難だと思います。アルトなら楽勝ですが、車高が低い車は多分つっかえるかスポイラーを割るでしょう。仙台平に行かずに、あぶくま洞〜入水鍾乳洞の周回路を走るだけでも景色は結構楽しめますし。

ドリーネと呼ばれる石灰岩地帯特有の地形があります。
駐車場のすぐ脇に展望台があり360度の視界を得ることが出来ます。
仙台平のグーグルマップ
展望台脇のパラグライダー発着場から滝根の街を眺め下ろす事が出来ました。

大滝根山。山頂付近が白く見えるのは石灰岩ではないかと思います。
北方向。先程も書いたように阿武隈高地というと低山のイメージがありますが、見渡すと実際にはかなり起伏に富んだ山地というのがよく分かります。
福島第一原発から流れた放射性物質は谷沿いに流れ、山でセパレートされて部分的に汚染されたというのが地形からも見て取れます。山によってブロックされ、こちら側(あぶくま洞のある側)にはあまり流れて来なかったようです。
あぶくま洞〜入水洞を繋ぐ道にも景色のいい場所があります。狭い道が苦手な方は、無理に仙台平に行かなくてもいいと思います。
あぶくま洞の駐車場にやってきました。駐車料金は無料。かなり広い駐車場で駐輪スペースもあります。
あぶくま洞のグーグルマップ
巨大ループ歩道橋もあります(これ作るんだったら料金下げてくれたほうがいいと思うのですが・・・)
さて、いよいよあぶくま洞に入洞です。料金は通常1200円のところ、特別料金800円。
特別料金がいつまで続くかは不明です。何しろ休日には洞内で渋滞し、平日でも結構人が居るという人気観光スポットが、今は閑散としていますからね。とりあえず見渡す限りお客は私一人だけ。
狭い通路を抜けて先へ進みます。それにしても人の気配が無い・・・
湿度が100%近い為か、レンズが曇ってしまいました。結露しまくりなので電子機器はヤバイです。大切にしているカメラは持ち込まない方がいいと思います。

巨大空間に圧倒されます。人の気配は相変わらず無し。神秘的です。
探検コースは追加料金200円ですが、時間が遅かったせいか閉まっていました。
結局、洞窟内でも駐車場でも他の客は見ませんでした。やはり震災と原発事故の影響でしょうか。
30分ほどゆっくり見学して、外に出るともう暗くなりかけでした。

入水鍾乳洞に向かう道の途中から。
ちなみに、今回は行きませんでしたが
入水鍾乳洞の方は膝まで浸かる探検路があるそうです。
膝まで浸かるということは当然半ズボンにサンダル必須。
皆さんいかがでしょう?
湯本温泉  
無料期間中なので小野IC〜いわき湯本ICまで再び磐越道を使い、いわき湯本温泉にやってきました。
日帰りの看板を出している旅館も沢山ありましたが、一応一回は入っておきたいということで有名共同湯の「さはこの湯」を訪ねて見ることにしました。

温泉街は狭いので、いわき市石炭化石館脇の臨時駐車場に駐車。(但し夜間はひと気が無いPなので防犯面で少し不安かも。昼間訪問推奨。)
http://www.iwakicity-park.or.jp/sahako/
http://g.co/maps/kqurw
さはこの湯です。料金は220円(石鹸なし)。黄褐色ですが硫黄系の匂いが結構強い、ほんとに気持ちいい温泉でした。
湯船の広さは10人分程度と共同湯としては標準レベルで、平日だったために混雑も適度で良かったです。これはハマる人も出てくるだろうと思える特徴ある良質な温泉でした。
但し、休日夕方は芋洗い状態で非常に混むのではと思います。休日に入るなら、空いてそうな昼間にした方が良いと思います。
常磐道いわき湯本IC〜水戸IC〜R6〜首都高  
温泉に入ったら前日の車中泊の疲れもとれて絶好調!アルトでのロングドライブも結構楽しくなってきました。このまま北海道にでも走っていきたい気分(笑)。

実際には無料区間の水戸インターまで常磐道を走り、そこから国道6号線を上ることにしました。
ついついスピードが出ちゃいそうな道ですが、確か十数年前、この橋の袂に移動オービスが路駐していて、ピカっと光ったんですよね。でゴールドだったのが一発免停orz。当時はまだ40km/h制限でした。今は実態にあわせて50制限とかに上がっていると思いますが、一応ご注意を。

四つ木ICまで下道を頑張って走り、あとは首都高(夜間割引)520円+東名(深夜割引)150円で川崎に帰りました。
あぶくま洞ですが、鍾乳洞としては大規模でかなりいいと思います。とはいえ、首都圏からの距離を考えると鍾乳洞だけの為に訪れるのは(鍾乳洞ファンを除き)決め手に欠けるというのが正直な所ではないかと思います。その意味でも、割引はいいキッカケになるのではないでしょうか。
さすがにあぶくまの冬は二輪は厳しいので、暖かい日に四輪で訪れてみてはいかがでしょう。但し昨年ライブカメラなどで観察した限りですが2月から3月初め位までは雪道の事が多いので、厳寒期はスタッドレスタイヤが必要だと思います。ご注意ください。
いわきの市街地に関しては基本暖かく雪も少ないので、寒波が来ている時と早朝深夜は路面凍結などで危険でしょうけど、晴れて暖かめの日ならバイクでも問題はないのではと思います。
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