天気が良いのはいつ?

に使える全国の日照時間一覧

コラム「降雨量日本一は雨ばかり?」「蓼科の天気 春・夏・秋」


全国の主要な観光地の日照時間を月別にグラフ化してみました。ツーリングやドライブの参考にするため、主要なツーリングルートに近い観測点を選び、気象庁のサイトでグラフを生成しています。山岳地帯が多めです

グラフの目盛りは地点によって異なりますので注意して下さい。
○観測点は山岳地帯が多く、地形的な要因により、平地に比べると日照時間が少ない場合もあります。その地方を代表するデーターとは限りませんので、ご注意ください。

(見方の例1:北海道)
グラフを観察すると、道央は梅雨の影響を受けずに3月〜9月まで晴天が続くのに対し、道東がよく晴れるのは3,4,5月と10月だけです。道北は台風の影響が少ないのか9月の日射量が多くなっています。
旅に出るのが5月なら道東で緑の芽吹きを楽しみ、梅雨時は道央で美幌や富良野のパッチワークや花園を愛で、9月なら最北端の宗谷岬で真っ青な海と空に囲まれる、
そんな心積もりで旅にでると、いいことがあるかもしれません。

(見方の例2〜は表の下部に移動しました)

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  都道府県 観測地 標高 近隣の
ツーリングスポット
日照時間 月別平年値 (気象庁観測所、アメダスデータより)
(注:グラフのスケールが地点によって異なります)
北海道 道北 宗谷 26 宗谷岬

(最北端)

道央 美瑛 250 美瑛、富良野
道東 羅臼 82 知床半島
道東 納沙布岬 12 根室

(最東端)

道東 阿寒湖畔 430 阿寒湖

(道東山岳部)

道東 釧路 5 釧路湿原
東北 青森 大間 14 下北半島

本州最北端

青森 酸が湯
(すがゆ)
890 十和田八甲田
岩手 雫石 195 小岩井

岩手山

秋田 八幡平 578 八幡平
アスピーテライン

玉川温泉

秋田 田沢湖 230 田沢湖
秋田 男鹿 20 男鹿半島
宮城 駒の湯 525 栗駒山
宮城 塩釜 105 仙台

松島

福島 鷲倉 1220 磐梯吾妻
スカイライン
福島 桧原 824 裏磐梯

桧原湖

福島 桧枝岐 930 尾瀬
福島 只見 377 只見
関東 栃木 那須 749 那須、塩原
栃木 奥日光 1292 奥日光
東京 東京 6 都心部
東京 小河内 530 奥多摩
群馬 草津 1223 草津

万座

         
  静岡 石廊崎 55 伊豆半島南端
中部 新潟 湯沢 340 越後湯沢
長野 野辺山 1350 清里、野辺山

八ヶ岳の東側

長野 原村 1017 原村、蓼科

八ヶ岳の西側

長野 立科 715 小諸

八ヶ岳の北側

長野 白馬 703 白馬
長野 開田 1130 木曽

御嶽山

長野 南信濃 407 南信

天竜峡

石川 輪島 5 能登半島
岐阜 白川郷 478 白川郷

飛騨、白山

三重 尾鷲 15 紀伊半島南岸

那智の滝

近畿 和歌山 高野山 795 高野龍神スカイライン
京都 京都 41 京都
京都 宮津 2 舞鶴

天橋立

中国 島根 松江 7

松江

大山

(山陰)

山口 秋吉台 240 秋吉台

四国 愛媛 松山 32 道後温泉

(瀬戸内)

高知 梼原 415 四国カルスト

四国山地

高知 高知 1 高知

四国太平洋側

九州 長崎 長崎 27 長崎
熊本 阿蘇山 1142 阿蘇山
鹿児島 鹿児島 4 鹿児島

桜島

 

(見方の例2:梅雨の東北)

梅雨の影響で全国的に6月7月の日照は少なくなっています。特に東京など関東近郊は6月の日照が極端に落ち込んでいることが判ります。仙台などの東北南部は6月だけでなく7月も日照が落ち込んでいます。東北地方太平洋側の7月の日射が少ないのはやませの影響で、夏の初めは雲が多いことが伺えます。
やませによって発生するのは標高1000メートル程度の低い雲ですから、初夏に東北を旅して雲が多かったら、日本海側の高い山を目指すと雲の上に出られるかもしれません。実際、仙台や蔵王は雨だったのに、鳥海山や月山は快晴だった体験があります。東北地方でも秋田県は比較的6月の日照が多めで、梅雨の影響が少ないことが判ります。

同じ海沿いの街ですが、7月のデータを比べると、宮城県塩釜の日照時間は、能登半島の輪島の半分位しかありません。7月に仙台から三陸にかけて旅しても、晴れの日は極端に少ないことがわかります。梅雨時に旅するなら、能登半島や男鹿半島を目指すのが、いいかもしれません。

(見方の例3:秋の天気)
10月11月は一般に晴天が多くなりますが、北陸など日本海側は11月は日照が少ないことが伺えます。対して、関東周辺から信州までは10月から12月まで晴天が増加していく傾向にあります。
初秋は北陸など日本海側を旅して真っ赤な夕日を愛で、秋たけなわの時期は中部地方の森に分け入って紅葉を楽しみ、晩秋は透き通った空とアルプスの展望を楽しむのが、いいかもしれません。

(見方の例4:冬休みの旅行先)
12月〜1月に日照が多いのは、東京、紀伊半島南岸、高知です。いずれも暖かいところですので、冬休みに南紀や高知を旅するのは、理にかなっていると言えるでしょう。冬は四国を目指すと、いいことあるかもしれませn。

 

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コラム 「降雨量日本一の尾鷲は雨ばかりなのか?」

降雨量日本一といえば、紀伊半島南端の尾鷲市が有名です。(まあ、降雨量日本一の記録を持つ所は他にもあるわけですが・・・この手の記録は基準がいろいろありますからね)。
実際に気象庁のデータを、尾鷲と東京と原村(八ヶ岳の裾野)で比較してみたいと思います。

   

尾鷲降雨量

東京降雨量

原村降雨量

 

太平洋側ということで、3地点ともパターンは同じです。特に東京と原村は、10月に原村の降雨量が少ないことを除けば、近似しています。

ところが、尾鷲だけはグラフのスケールが違います。尾鷲のフルスケールは890mm、東京と原村は260mmです。尾鷲は東京の3倍位雨が降るということになります。こんなに雨が降るんだったら、とてもツーリングなんか行けそうもない気がしますが・・・、

実際の南紀はツーリングのメッカです。自分の経験でも雨に降られたことは数限りなくありますが、青い海と空が印象に残り、再訪したくなるところでもあるのです。どうしてだろう?
 

今回の特集を作成するにあたって、尾鷲のデータを見たときに、その謎がとけました。3地点の日照時間のデータを比較してみましょう。

 

尾鷲日照時間

東京日照時間

原村日照時間

 

なんと、3地点とも日照時間はほとんど同じです。これだけ近似しているのも珍しいです。

おそらく、尾鷲は晴れる時は晴れるけど、雨が降るときは豪雨になるので、降雨量が大きくなるのでしょう。また、本州南端にあって、南東斜面ですので台風の影響を受けやすいのだと思います。

実は3地点は、全国的にみてもトップクラスに位置するほど日照時間が長いのです。なるほど、これならツーリングに行こうという気になりますね。ちなみに原村を引き合いに出しだのは、ロッジ・モーティブに一番近いアメダス観測点だからです。ついでに、ちょっと営業?しちゃおうかな・・・・・。

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コラム 蓼科の天気 春・夏・秋

4月の後半から急速に暖かくなり、雪が解けがすすんで、山裾から桜全線が上がってきます。晴天が続いて気温が上がり、初夏の様な陽気になることも多いようです。一方で、4月下旬位までは時々寒波が入って氷点下となり、降雪に見舞われることがあります。雪が無くなるのは年によってかなり差があるようですが、おおむね4月中旬〜下旬の様です。

上のグラフは2003年5月の、蓼科に近い原村アメダスの気温・降水量・日照時間です。天気は3〜4日おきに変わっていることが判ります。

4月と5月の天気は2〜4日で周期的に変ります。移動性高気圧に覆われている間は快晴となりますから、絶好のツーリング日和となります。しかも移動性高気圧は大陸からのもので乾燥していますから、夏のように夕立になることもありません。しかし高気圧が去る時は天気が崩れがちです。逃げ後れると大雨に見舞われることも。移動性高気圧は動くスピードが安定しているので、天気予報でタイミングをとりながら行動すると、よい旅になるでしょう。

信州の山里が新緑に覆われるのは5月半ば頃です。天気も読みやすく、秋と並んで信州を訪れるのに最適なシーズンだと思います。5月下旬からは日照が減り、6月半ば頃には梅雨前線が停滞して入梅となります。しかし、梅雨時の天気は年によって大幅に異なり、昨年は空梅雨で6月も快晴が続きました。東京に低い雲が垂れ込めているような時でも、信州の山の上は晴れていることがあります。

梅雨が明けると、太平洋高気圧に覆われて晴れが続きます。但し、太平洋高気圧は湿度が高いので、昼頃から雲が湧いてきて、八ヶ岳など山の近辺では上昇気流が発生して積乱雲が発達し、局所的に夕立となります。八ヶ岳の山頂付近では、夕方に必ずといっていい程土砂降りの雨に見舞われます。

蓼科では雨一つない青空なのに、木曽方向を展望すると黒雲に覆われ稲妻が光っていることがあります。もちろん逆の場合もあるでしょう。雷雲がどこにどの程度発達するかは、予測しにくいようです。夕立に降られるか、晴れてラッキーに過ごせるかは運次第というところでしょうか。一雨降った後、晴れてきて蓼科山が夕景にくっきりと浮かびあがるシーンが、蓼科ではよく見られます。

夏も終わりに近づくと台風の襲来で大雨となります。

9月は台風と秋雨前線の影響で降雨が増えます。台風は、日本列島に近づくとジェット気流に流されて東寄り進路を換えスピードアップしますので注意が必要です。台風が日本列島の北東へ通過して、その後に北から乾燥した空気が入ると、台風一過の快晴となります。台風が日本海側に抜けると、南から湿った空気が入って天気がぐずつきます。

9月中旬から下旬の気候は、秋雨前線の位置取りに大きく左右されます。運が悪いと秋の長雨が続くことになります。2004年は秋雨前線が台風に刺激されて大雨が続きました。

10月初めごろに秋雨前線が南下すると、移動性高気圧がやってきて天気は周期的に変ります。10月の移動性高気圧に覆われた晴天は、空気が澄んでアルプスがくっきりと姿を現し、絶好のツーリング日和となります。

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