ツーリングレポート

大井川鐵道アプト列車ツーリング

〜南アルプスアプトラインを乗りに行く&奥大井をバイクで走る旅 PART1〜
 
訪問日:2007年1月5日  掲載日1月7日

前置きその1

静岡市の北端はどこだかお判りになるだろうか?。改めて調べてみると、これがまた凄い位置にある。静岡市の北端は間ノ岳(標高3189メートル)、緯度は甲府昭和インターと同じ位。そこから塩見岳3046メートル、荒川岳3141メートル、赤石岳3120メートル、聖岳3013メートル、光岳2591メートルと百名山を擁する南アルプスが延々と連なり、70〜100キロメートルほど先で駿河湾に落ちる。

20代前半、筆者は静岡市に住んでいたのだが、静岡市はこれほどの山域を抱えながら・・・
ハッキリ言ってつまんなかった。まず、山が余り見えない。たまにチラッと見えても、前衛の山に隠れて3000メータークラスの山はほとんど見えない。

加えてドライブに行っても楽しい道が少ない。北限の集落「井川」へ向かう県道は3本あるが、全てウネウネと果てしなく続く狭路。交通量こそ少ないが(但し紅葉時には井川まで数珠繋ぎ)、一本道なので大抵は遅い車列について徐行する羽目になる。大型車は離合困難なので、進むどころか時々集団でバックを余儀なくされたり・・・。梅ヶ島温泉への道は、逆にフラットで物足りない感じ。

という訳で暫く静岡市北部はご無沙汰だったのだが、十数年を経て少しは状況が変わっているんじゃないか?というのと、もう少し違った楽しみ方があるのではないか?・・・なにしろ3000メートル級の山脈が連なる訳だし・・・。
ということで1月初めに訪れてみた。

前置きその2  

さて、前置きが長くなってしまったが、もう少し前置き。井川を訪れたもう一つの理由は、行けそうだったからである。

左図は気象庁のサイトで作成した井川アメダスの1月1日〜5日までの気温のグラフである。赤線が最高気温、黒線が平均気温、青線がその日の最低気温を表す。

井川アメダスの標高は770メートルとかなり高いが、この標高でこれだけ暖まる地点は珍しい。日中の気温は5℃を越えるし、南アルプスが盾となり降雪も少ないハズ。これならバイクで走れそう?

   

という訳で、VTR250に跨り、朝4時30分川崎を出発。「発車時刻」に間に合わせたかったので、贅沢にも横浜青葉ICから厚木ICまでは東名高速でワープ。さすがに箱根は凍結が恐かったので、小田原厚木道路、真鶴道路、熱海ビーチラインを経て、熱函道路で山越えをすることにした。
熱函道路は熱海から長大トンネルで伊豆の山脈部分を貫いて函南(三島)へ出る。最高地点の標高は420メートル程度と箱根の半分以下だが、それでも3カ所ほど霜が降りていてヒヤヒヤ。
静岡での下道移動で憂鬱なのが、国道1号線の沼津市内と静岡市内。日中トラックは多いし、渋滞気味。

何とか空いている朝のうちに通過したいと願っていたのだが、果たして土曜早朝はガラガラ。こりゃいいわと快走して静岡市内へ。

国道362号線 静岡市〜本川根町  
まずは国道362号線で本川根町へと向かう。暫くは集落が点在する川沿いを快適に走るが・・・
あちゃー、凍結してるじゃん。まだ海抜は百メートルに満たないハズ。これから峠越えするのに平地でこれとは・・・、先が思いやられる。
お約束だが、橋の上は霜が降りて凍結しやすい。徐行して通過。しかしこの先、無理なんじゃあ・・・。

途中から川を離れ、一気に標高を上げていく。道幅1.5車線程度の難所ではあるが、更に狭い旧道が散見されることから、それなりの拡幅・改良は受けている模様。
谷から上がる一番急峻な地形を過ぎると、茶畑と人家が現れた。
おそらく右上の鞍部を越えていくのだろう。相変わら行きつ戻りつの急カーブ・急勾配が続くが、先が見えていると気分的にかなり楽だ。

登るにつれ、凍結も無くなってきた。どうやら谷底の方が冷気が貯まって冷えていたらしい。ホッ。

ツーリングマップルには「果てしなく続く狭いワインディング」とあり、少々気が重かったのだが、これだけ開放感溢れる道ならOK!良かった良かった。

峠付近は改良された2車線路。静岡市と本川根町の境を越えると・・・

南アルプスが眼前に展開。ヤッホー!思ったよりいい道じゃん!!

と思ったのもつかぬ間、再び狭路出現。森の中をウネウネと下る。
橋が見えてきた。供用中なのか?
供用中でした。右端に写っているのは工事中の馬路トンネル。完成すれば国道のルートが一変するハズだが、いつになる事やら。
馬路大橋から先は2車線快走路で、千頭へと下りていく。
さて、お次は大井川鉄道井川線、通称南アルプスアプトラインに乗り込みます。名物ミニ列車とは一体?

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