ツーリングレポート

大山ツーリング PART3

〜中国山地を走り回って大山へ〜

訪問日:2013年5月21日  掲載日2013年7月21日

今回のルート図

(c)OpenStreetMap (c)LODGEMOTIVE
旧伯耆街道・犬狭峠  
2km程大規模林道の切れ端で繋ぎ
伯耆街道旧道の犬狭峠にやって来ました。前回は新道の犬狭トンネルを通ったので、こちらを通るのは初めて。旧道だし酷道なのかと思いきや、2車線の走りやすいちゃんとした道でした。
旧世代の幹線国道だけあって、線形も地形に沿った形で、味があって良い感じです。
しかも、普通の車は新道を通るので交通量も僅か。
まあ取り立てて言うほどの何かが有るわけではないですが、大山へのアプローチ路として、いい道だと思います。
蒜山高原
蒜山高原に入りました。

開放的で伸びやかな景色が広がる高原です。標高は600m程。

蒜山大山スカイライン〜大山環状道路  
蒜山大山スカイラインに入りました。
比較的地味(失礼)と想われる中国地方でも、この道だけはずば抜けていると思います。日本有数の絶景快走ツーリングロードと言っていいでしょう。
日頃ビーナスラインを走っている自分からしても、この大山独特の景色、高所感、道の線形は魅力的に思えます。
鬼女台展望台にやってきました。蒜山高原から大山まで、360度ぐるっと見渡せる展望の良い場所です。駐車場とレストハウスがあります。

(ちょっと失礼ながら)中国地方にもこんな雄大な景色があったのか!とびっくりしますね。ではあの山の中腹まで行きますよ!
大山スカイラインの特徴の一つは緑の濃さだと思います。
日本海側特有の大量積雪と、ブナ林帯にしては温暖な気候(真冬は当然寒いですが)のせいか、中部や東北のブナ林と違って林相が密で、まるで照葉樹林のような緑のトンネルもあり、非常に楽しい道です。
有名スカイラインですが、タイトコーナーが連続する区間も多く、走りごたえもたっぷり。
そしてコーナーを抜けると・・・

ドーンと衝撃的な風景が眼前に広がります。鍵掛峠です。

3回めなので感動が薄いかと思ったのですが、そんなこともなく、
コーナーを曲がった瞬間に現れるこの風景には、やっぱり驚愕してしまいました。
凄い!!!

更に県道45号大山環状道路を周回していきます。

少し走ると三ノ沢。山頂直下から裾野まで延々と続く沢です。砂防工事が進んで、昔のような洗い越しでは無くなっていました。

桝水高原から眺める大山。ほんの数分走るだけで、大山の表情がガラッと変わって来ました。
大山放牧場から眺める大山。端正な形から伯耆大山とも呼ばれています。
この裏側は先程見たように絶壁になっている訳ですが・・・。ここからは想像出来ないですね。
大山環状道路北麓、県道30  
県道30に乗り継いで大山を周回していきます。大山の北斜面に入りました。
暫くスキー場の中を走ります。
以前より道も良くなっていて良い感じでした。
北麓はメインの観光地である南麓より交通量も少なく、いいツーリングロードだと思います。走りごたえもあって、結構楽しいです。
一息坂峠の辺りも改良が進んで快走路になっていました。もしかしてこの調子で大山一周出来るかな?と思ったのですが・・・
大山環状道路北麓、県道34号線  
県道34号線に乗り継ぐと、やっぱり昔ながらの細い道が続いていました。
(広い道が良い方は、県道34で周回はせず、県道30号線で日本海側に降りていった方がいいでしょう。)
しかし二車線に拡幅された区間もあって悪くありません。路面に落ち葉があることから分かる通り、この辺りまで来ると交通量も僅か。
琴浦町に入りました。個人的にちょっと寄り道してみたかったのですがw、時間が無いので先へ進みます。
県道34号線も県道289との分岐までは1.5車線のまあまあな道だったのですが・・・
そこから先は一段と狭くなります。
狭いだけならともかく、行ったり来たりで前に進みません。折角の観光ルートなのですから、もう少し良い道路が欲しいところ。
(代替ルートを地図上緑色の線で表示しました。広域農道で琴浦町中心部に向かう道が広めです。)
県道44〜東伯中央広域農道〜倉吉〜三朝  
県道44に出たところで大山周回を中断しました。そろそろ帰路につかないと今晩中に帰宅出来ませんし。
少し北上したところで、東伯中央広域農道の青看が出てきたので入って見ることにしました。
これがまた凄い立派な広域農道でびっくり。ぐんぐん高度を上げていきます。
お金掛けてますね。
まだ計画の半分程度しか開通しておらず、今のところツーリングロードとしての意義は薄い(役に立たない)ですが、大山北麓の広域農道群(汗入農免道路や東伯中央広域農道等)が完成すると、大山北麓と倉吉や三朝温泉を結ぶ道として使えるようになるでしょう。広域農道工事の進捗次第ですが、十年後位には意義が出来てくる道かもしれません。また完成して使えるようになったらレポしてみたいと思います。
さて、今回はワインディング三昧で止まるのが勿体無く、給油以外ほぼノンストップで走ってきたのですが、さすがにお腹がペコペコに。
4時を回ったところで空腹に耐え切れなくなり、というか腹が減りすぎて気分が悪くなりw倉吉の街でコンビニに駆け込みました。ちょっとだけお腹を満たして、
大規模林道 若桜・江府線、三朝区間、用瀬・三朝区間
まだまだ走ります。我ながら今日はテンション高いwww。
このままだと家に帰り着けないのでは?という疑問が一瞬頭に浮かびましたが、なかった事に。まあ帰りは高速乗っちゃえば何とかなるでしょう。
三朝温泉を横目に進み、大規模林道の三朝区間を偵察したあと、県道33号線で山の中に入っていきます。
目的は先にある大規模林道だったのですが、意外にも県道が細くなってしまいました。周囲の渓谷は魅力的で綺麗でしたが・・・。
(次はじっくり散策してみたい、そんな掘り出し物っぽい渓谷沿いの遊歩道がありました。)
・・・狭い。車同士は勿論、車とバイクのすれ違いも場所を選びそうです。生活道路として毎日使うにはちょっとしんどいなぁ・・・。
結構長いこと狭路を進んでいくと集落が出現しました。こんな街から遠い所に人家があるとは・・・。
平将門が落ち延びたという伝説がある里だそうですが、30数軒あったという家々のほとんどは空き家と化していました。潰れた家屋が目立つ廃村寸前の村。確かに、あの極狭路を通らないとどこにも出れないのでは、現代的な生活は難しいでしょう。
さらに、狭い道を進んでいきます。
参ったなぁ、県道がこんなに狭くて酷いとは思わなかった、時間も掛かるし、来るんじゃ無かったかな・・・
・・・と思い始めた頃に、例のこの看板が出現。
道はウルトラ・ワインディング・ロードと化し、グングンと高度を上げていきます。
カーブを重ねて、更に高度を上げていきます。恐らく中国地方を走る2車線路としては最も標高が高い道の一つでしょう。誰も走っていませんが・・・。
おっ、トンネルですね。
2つ目のトンネル。狭い狭い県道の更に先、人里遥か離れた山中に、立派なトンネルが続きます。
山頂直下、標高千メートル付近に佇む、誰も居ないトンネル。不思議な空間でした。
トンネルの高所感がお分かり頂けるでしょうか。
幾つかのトンネルを経た後、下りに入ります。スカイラインという言葉がピッタリ。
但し、着工から竣工まで年数が掛かっているせいか、古い区間はかなり荒れ気味。
夏草が2車線を侵食しつつあります。交通量が極端に少ないだけに、今後もどんどん荒れていってしまうでしょう。
竣工後数年ながら廃道の影も差す大規模林道。アプローチ路が狭いこともありますし、LTC的には全面的にお薦めする訳にはいきませんが、変わった道を走って見たい方にはいい物件ではないでしょうか。
道端に石碑がありました。
「つながる林道、つながる地域」
うーん、どうなんですかね。県道の整備が先決ではないでしょうか。
前方には、枝道となる新しい林道が見えて来ました。行ってみたかったのですが時間切れ。まだ工事中で抜けられないはずなので、数年後に完成したら再訪してみたいと思います。

大規模林道の方は谷へと降りていきます。
再び大型の真新しいトンネルが出現。果たして来年は通れるのでしょうか。廃道化しないか心配です。
鳥取〜R178〜県道261〜260〜余部鉄橋  
夕暮れも近づいたので帰ることにしました。名神高速は集中工事のため、日本海側に出て京都縦貫の天橋立インターを目指します。
・・・って遠すぎ。京都に着く頃には真夜中になりそうな気が・・・。
R8は鳥取を過ぎると内陸に入って京都を目指すので、海沿いのR178を走ってみることにしました。
地域の幹線道路海沿いの風景が綺麗なのどかな田舎道です。まあ生活道路ではありますが・・・
東浜〜居組間は海沿い断崖雪壁を走る絶景快走山岳路なのですが、自動車専用道路が開通してそちらに交通量が流れた為にがら空きになっていました。
良い感じの道と景色が続きます。この辺り、のんびり時間が有る時に走りたいところです。
R178も浜坂を入ると内陸に入ってしまうため、県道261、260で海沿いを走って見ることにしました。
マップルでお勧めルートになっていたために期待していたのですが、ちょっと道が細すぎwww。車とバイクのすれ違いですら場所を選びます。
日が落ちてしまったので写真はほとんど撮れませんでしたが、景色の方は素晴らしいものがありました。じっくり、のんびりした旅で訪れたい場所だと思います。
(なお余部付近については後日再訪していますので、今後のレポにご期待下さい)
日が暮れると漁火が見え始めました。
暗くなった道を進んでいくと、前方に巨大なPCエクストラドーズド橋が見えて来ました。余部鉄橋の新橋でしょう。
まだ一部旧橋が残されていました。幻想的な風景。
次回ツーリングでは余部鉄橋の展望台に登ったりしています。詳細はまた後日ということで。
その後はR178をひたすら走り、天橋立から高速に乗りました。
結局、信州到着は翌早朝になってしまいました。仕方ないので高ボッチに登ってから帰宅しました。
富士山も見れて、幸先のいい信州の1日がスタートします。
実は、中国地方には連続して行ってます。
次は余部鉄橋等を再訪し、出雲大社を目指しています。
ツーレポも作成予定です。乞うご期待!
・・・・・
レポ作成が遅れそうなので、以下、ちょっとだけ予告。

余部鉄橋の旧橋の一部は残されて、展望台になっていました。道の駅余部から徒歩8分ほど。

坂を登る必要はありますが、景色が開けてくるので気になりませんでした。
ちょっと面白い景色なので寄り道をお薦め。

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県道11号線の城崎〜香住までの道(但馬コースタルロード)と景色が素晴らしかったです。
有名観光ルートなので夏は超混雑すると思われますが、6月の日曜日はがら空きでした。
R178の改良(鳥取豊岡宮津自動車道)が進んで、海沿いを走る車が少なくなった
というのもあるからだと思います。

(鳥取豊岡宮津自動車道:鳥取から天橋立までの自動車専用道路。現在は余部道路など部分的に開通している。無料道路なので開通区間と平行する下道が空いて、好ツーリングロード化が期待出来る。)

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バイクを降りて歩くなら、今子浦(カエル岩、大引の鼻etc)がお薦め。

今子浦の大駐車場から大引の鼻まで5分ほどの遊歩道が、お手軽で景色も良かったです。
大引の鼻(岬)からの展望は雄大で、写真には収めきれないほど。
大駐車場は無料でしたが、海水浴シーズンは有料になると思われます。
7月下旬〜8月の海水浴シーズンだけは避けた方が無難でしょう。
グーグルマップの位置

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