ツーリングレポート

長崎ツーリング PART5

〜千円高速を利用して長崎に行ってみた、佐世保・平戸・生月島・長崎市内・雲仙訪問〜

訪問日:2011年2月下旬  掲載日:2011年5月30日

雲仙訪問
長崎半島で朝を迎えました。天草灘を挟んで雲仙が見えます。今日はあそこまで行きます!
県道34で北上していくことにしました。

ツーリングマップルには
「観光ルートを離れて長崎の素顔を見て走る」
という相変わらず意味が分からないコメントが付いていましたが、日本の海沿いにありがちな広狭混在の普通の県道でした。かなり時間がある人向けの道だと思います。
R251に出て島原半島に向かいました。長崎市と島原を結ぶ幹線国道ですが、割と爽快です。
国道は流れが遅いので、途中で左折して「島原グリーンロード」へ。この道は国道に代わって島原市へのメインルートとなっている広域農道です。大型トラック率が多めでほぼ産業道路化していますが、島原への移動には適した道と思います。
諫早湾干拓堤防が見えました。帰りに堤防上の道路を走ってみたいと思っていたのですが、今回は叶わず。
県道58に移って中腹を周回していきます。かまだすロード(バイパス)には向かわず、58を直進すると・・・

千本木の火砕流跡を走る道に出ました。
何故か交通量はほぼゼロ。通る車はありません。

 

1991年の普賢岳の火砕流から20年も経つのですが、
今だ重機が動き、砂防工事の真っ最中でした。
「蘇る水と緑の大地」というスローガンのもと復旧工事が行われています。

まゆやまロード〜平成新山ネイチャーセンター  
右折して県道207まゆやまロードに進みます。
千本木展望台より雲仙普賢岳の平成新山を望みます

いかにもヤバそうな形の溶岩ドーム。
何百年か判りませんが、再び火山活動が活発化したら、山体崩壊を予感させる形です。
まゆやまロードから平成新山ネイチャーセンターへの道に入りました。

この道は雲仙と火砕流の跡を間近で見ることが出来ます。

平成新山ネイチャーセンターを見学。雲仙の自然や災害の状況を学ぶ事ができます。

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この普賢岳の火砕流では十分な知識を持たず避難勧告区域に立ち入った報道陣を中心に人的な被害が出ています。当時の警察官の話によれば、バイクで回って20人ほどの報道陣に火砕流が起きてるから引き上げるようにと注意警告を与えたものの、一人も応じなかったそうです。火山学者たちは「火砕流は勧告エリアの範囲内に収まっており、守られていれば人的被害はなかったはずが、報道は治外法権的特権意識があった(ので警告を聞き入れなかった)」と批判しています。当時の映像を見る限り心理的バイアスにより避難行動をとらなかった面もあると思いますが、ちゃんと知識があれば、本来防げていたはずの被害でした。正確な知識は大切ですね。

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天草諸島を眺めながら、まゆやまロードを下っていきます。
上木場地区も大規模な砂防工事中でした。正面にそびえる溶岩ドーム。築堤で集落を守る工事が進んでいますが、山体崩壊したらここまできそうです。江戸期における2回の噴火でも平成とほぼ同じルートで土石流が発生し、多大な被害が発生しているとのこと。歴史は繰り返すのかもしれませんね。
仁田峠循環道路  
麓まで降りたら、こんどは国道57号線で雲仙に登っていきます。R57はタイトコーナーが連続する山道でした。
有料道路の仁田峠循環道路に入ります。道幅は狭く一方通行となっています。
天草を見渡せる絶景道路です。
途中の展望台から撮影。止まれる場所は2箇所しかなくてUターン不可なので、駐車場では必ず止まった方が吉だと思います。




不思議な風景です。
火砕流が流れた様子が観察出来ます。
まだ水蒸気が立ち上っている普賢岳を間近で見られるというのが不思議な感じです。
雲仙小地獄温泉  
雲仙の温泉街に降りてきました。
訪れたのは雲仙の小地獄温泉館です。一見鄙びていているようで、実際にはかなりお金がかかっていそうな建物。いい雰囲気です。
日本有数の濃厚な白濁した硫黄泉。これほど素晴らしい温泉を日帰りで気軽に体験出来るとは!ここはとってもお勧めです。
R389島原半島縦断  
入浴後はR389で島原半島の南端に出てみることにしました。
最初はヘアピンの連続で下っていきます。
山を降りるといい雰囲気の田舎道に変わりました。R389の南側は凄い観光道路ではないけど、のんびり走るにはいい感じの道だと思います。オススメです。
R389を下っていく途中、諏訪の池の休暇村雲仙を訪ねてみました。
湖畔に広がる木立の中のキャンプ場。料金は1300円と少し高めですが、いいロケーションです。休暇村の受付でキャンプの許可をもらい、今日はここで野営することに決めました。

宿泊場所が確保出来たので、あとは気楽なものです。日が暮れるまで走りまわってみることにしました。
南端の港まで来ました。ここから島鉄フェリーで天草に渡る事が出来るのですが、今回は引き返します。
Uターンして雲仙に登り直し、今度は北斜面を降りていきます。

R389の北側は結構凄い山岳道路でした。
R389は通して走ると変化があって面白い道だと思います。
県道401  
ツーリングマップルでお勧めルートになっている県道401号線を走ってみました。この狭さで対向車が結構来るので、ハッキリいって全然お勧めじゃありません。

しかし細く高い切通し。これは・・・
鉄道敷の跡ですね。
県道201は旧小浜鉄道(軽便鉄道)の軌道跡を転用した道でした。昭和13年に廃止されたとのことですが、古い割にトンネルはしっかりしています(内面石積みって、どんだけ豪華な作りなんだよと。さすが石工が盛んな九州ですが)。しかし狭すぎて走って楽しい道ではなかったです。軽便鉄道は国鉄などの狭軌よりさらに小さい規格で作られているので、道も狭いのかもしれません。
休暇村雲仙諏訪の池キャンプ場  
休暇村雲仙諏訪の池キャンプ場に戻ってきました。
明日金曜日は帰路につく予定です。早めに就寝して長距離に備えました。
PART6へ続く
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